夫の正しい躾方 13

 
 マットの上でグッと拳を握り、荒い呼吸を繰り返す慧君の表情を横から見ながら、ゆっくりと入れた指を引き出した。
 痛く感じないように、最初は慎重に動かす。
「……くぅ、ぁぁっ」
 ぎゅっとお尻の穴が窄まり、中々指が動かない。
「慧君、痛い? お尻の穴の力抜ける?」
「……はぅ、あ……む……りぃ……」
 ゆるゆると首を振る慧君。
 動かせば動かすほど力が入ってしまうので、私はもう片方の手の動きを再開させることにした。
 まずは『慧君』の根元から括れの部分まで緩やかに撫で付ける。
 それから、裏筋の部分を親指で円を描くようクルクルとソフトに押しながら擦り上げる。
 そうすると、慧君は口を半開きにしながら快感に耐えているようであった。
 ピクピクと太腿が痙攣するのを見ながら、次に亀頭全体を掌で包み込む様に揉む。
 あくまでもソフトに柔らかく刺激を与え、強すぎる快感を与えないようにする。
 先端だけを揉んでいると、次第に先走り液が出てきて室内に厭らしい音が反響する。
 室内とは違い、お風呂場は小さな音でも大きく反響するので、この音もいつもよりも大きく聞こえる。
 にゅちゅっ、にゅちゅっ、くちゅっ、と言う音を響かせながら、私は慧君の耳元に唇を寄せる。


「気持ち良さそうだね、慧君。いつもと違う場所でされて……いっぱい感じちゃっう?」


 慧君は頬を染めながら「違う」と首を振りつつも、無意識に腰を振り出した。
 それを見て、私はもう1つの指に意識を戻した。
 どうやら、自身の息子の方へと意識が集中しているため、お尻の方は程よく力が抜けていた。
 ……と、言うことで。


 ピストン運動開始〜!


 軽く指を引き抜き、抜けるギリギリの所でもう1度ローションを指の上に垂らし……慧君の『泣き所』を攻めた。
「ひっ、ぃぁ゛ぁぁぁ゛ぁっ!?」
 背中を弓なりに反らしながら、今まで以上に啼く慧君。
 グンッと、『慧君』自身が1回り大きくなったのを掌に感じながら、亀頭だけの刺激から竿の部分を扱くものへと切り替える。
 そうすると、腰の動きが一層激しさを増した。
「あぅっ! ぁっ、ぁっ、ぁっ、うあ゛っ……や、め……」
 いやいやする様に首を振りながら喘ぎ声を上げる慧君を後ろから眺めながら───前立腺の部分をカリッと引っ掻いた。


「───っ!?」


 声にならない悲鳴を上げながら、溜まりに溜まった『熱』を外へと出そうとした慧君であるが、私はそれを許さなかった。
 亀頭からスルリと指を滑らせ、そのままキュッと根元を締め上げる。
「んあ゛ぁぁっ!? な、な……んで……」
「慧君、忘れたのかなぁ? イク時は、なんて言いながらイクんだったのかな?」
「……っぁ……はぁ、はぁっ……くぅぅ」
「慧君? ほら、言って」
「あゆ、む、の……名前を、言いながら」
「そうだね。だから、慧君をイカせなかったの」
 分かった? と言いながら、私はお尻から指を引き抜いた。
 そして、一旦湯船の中からお湯を掬い、慧君の体にかける。
 その行動に、慧君は荒い呼吸を繰り返しながら後ろを振り返って私の名前を呼んだ。
「まだ終わらないよね?」と言った目を向けられ、「体が冷えちゃうでしょ?」と笑いながら、もう1度慧君の体にお湯をかける。
 それを何度か続けた後、自分にもお湯をかけてから、息が整ってきた慧君にマットの上に寝てもらうように言った。
「仰向けで寝ればいいのか?」
「うん。それから、膝を折り曲げて」
「……こう?」
「もうちょっと広げて? あ、そうそう、それくらい。それで、左手はこっちの足を掴んで、右手はこっち」
「……え、ちょっ、この格好って」
 顔を引き攣らせる慧君に私はニッコリと笑う。
 そう、今の慧君の格好は、大きく足を広げ、M字開脚で仰向けで寝ていた。


 しかも、左手は折り曲げた膝裏部分を掴んでいて、右手は『慧君』自身を握らされていた。


 自分でヤレと? と目で聞いてくる慧君に、半分正解と笑った。
 そう、『慧君』自身は自分で扱いてもらうつもりだ。
 私は右手のゴム手袋を新しいのに変えてから、足を広げた慧君の前に正座で座った。
 そして、右手にたっぷりとローションを垂らす。
 それを慧君に見せ付けるようにしながら垂らし、残ったローションを『慧君』にも垂らした。
「よっこいしょっと……あ、慧君ちゃんと自分の足を掴んで。右手はそれから離しちゃダメだよ? ───それじゃ、ちょっと力抜いてね?」
 少し足を開いた私の膝上に慧君の腰を乗せ、左手で慧君の右の膝裏を掴みながら足を慧君の顔付近まで近付けるようにする。
 それから、持ち上がってよく見えるようになったお尻の窄まりにローションに濡れた指を置き、少し解すように揉んでから、つぷり、と人差し指の先を入れ、ゆるゆると第一関節の部分だけでピストン運動をする。
 その様子をジッと見つめる慧君の喉が、コクリと動いたのが見えた。


 慧君と目を合わせながら───ズブズブと指を根元まで沈める。


「んっ、んん……あっ……くぅ……っ」
 目元を染め、眉間に皺を寄せながらも色っぽい溜息をつく慧君にドキドキする。
 こんな姿をさせてるのも、気持ち良さそうな顔をさせているのも、全部───『私』。


 ねぇ、慧君。私だけを見て。私だけに……夢中になって。


 そんな思いを込めて指を動かしていく。
 先程まで指を入れていたからか、人差し指の出し入れがスムーズになっている。
 人差し指をギリギリまで抜くと、それに中指も添えて一緒に中へと押しこむ。
 今度は優しいタッチで前立腺を押し付ける。
「うぅあ……っん……」
「慧君、もっと気持ちよくなりたいのなら……自分で手を動かして」
 2本の指をお尻の中で動かしつつ、左手を脚から離して『慧君』を掴んでいる手に自分の手を合わせる。
 そして、それを動かすように一緒に上下に『慧君』を扱くように動かした。
 何度か一緒に扱き、それからゆっくりと手を離しても慧君は1人で自分を扱き続けていた。
「そぅ、その調子で手を動かしてね」
 離した手をそのまま胸の方へと持って行き、小さな乳首を軽く摘む。
 人差し指と中指で痛みを感じさせないよう、軽めに擦り合わせたり、そのまま押し潰したりしてみる。
 とろんとした目で「ぁ……あぅ……きもちいぃ……」と譫言(うわごと)のように呟く慧君に、私はラストスパートをかけた。
 ぷっくりと膨らんだ乳首を人差し指でグリグリと肌に押しこむようにして、前立腺の所を少し強めに刺激する。
「あ゛ぁっ! やっ……ダメ、そんなにしたら、ぁあ……っ!」
「イキそう?」
「あ、ゆむぅ……イキ、たい……イかせてっ」
「うん、いいよ。でも……私の顔を見ながらイッてね?」
「わかった、わかったから!」
「じゃあ、イッていいよ」
 私がそう言うと、慧君は自分自身を思いっきり扱き出した。


 室内に響く粘着質な音と、慧君が上げる艶声。


 それを聞きながら、私は乳首を弄っていた指を慧君の股間へと移し───膨らんでいる袋を掴んだ。
「───ひっ!?」
 むにゅむにゅと柔らかく袋を揉み、中の玉を転がしながら前立腺を刺激すると、一瞬体を固くした慧君は……。


「あ、イク……っ! あゆ、む! あゆむ……っぁ、あ゛、ぁぁ゛あっ!」


 口を半開きにし、私の目を見詰めながら射精した。
 ドクドクとお腹や胸の上に溜まっていく白濁液を見下ろしながら、私はお尻の中から指を出した。
 それから、自身を掴んでいる慧君の手をどかした。
 射精したせいか、『慧君』は半分ほどの大きさになっていた。


 ……んー。どうしよう。


 余韻に浸っている慧君を見下ろし、それから、ほにゃん……と垂れそうになっている『慧君』を見る。
 それを交互に見ながら、私はどうしようか悩んでいた。
 何かの雑誌で、とある女性が彼氏とSEXした後の事が書かれていて、射精した後の彼氏の『息子』の中に残っている精液を吸い取った───と言うものを見たことがあった。
 雑誌を読み進み、最後に彼氏の感想が『すっごく気持よかった』と書かれているの見て、「あ、これやってみよ」と軽く考えてたんだけど……。


 出した後の『慧君』に口を付ける……ちょっと以上に勇気がいるわ。


 それでも、雑誌に書かれていた彼氏さんのコメント───『すっごく気持よかった』が頭から離れず、私は慧君にもそう思ってもらいたいと思い。
「うん。汚くない、汚くない」
 ゴクッと喉を鳴らし、顔を慧君の股間へと近付け……『慧君』の先端───尿道口に唇を付けた。
 そして。


「はぁ、はぁ、はぁ……っ、え? あぁ? ───ひぃぅっ!?」


 舌で尿道口を舐めてから、ちゅ〜っと音を立てて尿道に溜まっている精液を吸い出す。
「いぃ……っ、あ、ぁ……っん!」
 太腿をピクピクと痙攣させながら、私の頭に手を置き、髪をぎゅっと掴む慧君。
 頬を窄め、ぢゅっ、ぢゅぢゅ、ぢゅーっと最後に音を立て吸い上げてから、顔を上げる。
 口の中に溜まった精液をどうしようか悩んだが、飲む気にはなれなかったので、お湯で口の中を洗いだ。
「ふぅ〜。苦かったぁ」
「……………………」
 私は口元をタオルで拭くと、まずは慧君の体に溜まった精液を流すためにお湯をかけて、その後自分の体にお湯をかけた。
「ほらほら慧君。こんな所で寝てると風邪引くよ?」
 体に付いた水滴をタオルで拭き取りながら、垂れ下がった『慧君』自身を隠しもせずに手足を投げ出し、ぽーっとした表情で天井を見詰めている慧君に「先に上がってるから」と声を掛ける。
 そして、綺麗になったお腹───腹筋の割れ目にスーッと指を走らせ、


「寝室で……待ってるね」


 と耳元で囁いて、お風呂場を出た。
 

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