夫の正しい躾方 02

 
 クロスさせた両腕に手錠を嵌めても、夫───慧君は目を覚まさない。
 好都合である。
 私は体をお腹の上からそのまま下に下がり、慧君の両膝を掴んで左右に大きく広げた。
「よいしょっと……」
 広げた脚の間に座り、バスタオルに手を掛けようとして、ふと、動きを止める。
「目が覚めたら、蹴られる可能性もあるわね」
 私は一度ベッドから降り、クローゼットから自分が使っている細長いベルトを4本取り出した。
 それを持って所定の位置に戻る。
「さてと……」
 私はベルトを一度横に置いてから、慧君の大事な所を隠しているバスタオルを腰から取り外した。
「……へぇー」
 電気が付いた明るい部屋の中、慧君の体を隅々までしっかり見たのは、これが初めてであった。
「なんか、可愛い」
 たる〜んと垂れている慧君のアレを、人差し指でちょんちょんと突く。
 結婚して3年が経ち、数えきれない程彼に抱かれてきたが───慧君の裸を見れば、未だに恥ずかしくて顔を逸したり、赤面してしまってたりしていた私。
 その私が『こんな事』をしてしまうなんて……。


 キレると、人は何をするか分からない。


 私は「うふふふ……」と笑うと、慧君の右脚の膝を折り曲げ、脚の2か所ベルトを巻き付けて、真直ぐに伸びないようにした。
 もう片方の脚も、同じ様にする。
「ふふ、いい眺め。写メで撮ってあげよ♪」
 ポケットに入れていた携帯を取り出し、慧君のあられもない姿を撮り続ける。

「……うぅーん」

 シャッター音で、少し目が覚めてきたみたいだ。
 撮った画像を保存すると、携帯をしまう。
 そして───。

「さっ、慧君……躾の時間の始まりよ?」

 私は慧君の力無くタレたモノに手を伸ばすと、やわやわと扱いていく。
 右手で扱きながら、左手で鈴口をやんわりと包む様にして揉んでみる。
「……う、うぅ……んっ……」
 眉間に皺を寄せ、悩ましい声を出す慧君。
 ムクムクと大きくなる手の中のモノに、私は口角を上げる。
 慧君と結婚してから、3〜4回位しか彼のモノを触った事がない。

 フェラなんか、1回しかしたことがない。
 理由は、下手だから。
 そういうのに苦手意識を持っていた私は、それ以降一度もした事がない。


 だからと言って、男の人の体がまるきり分からないわけではない。


 この年まで生きていれば、何処をどうすれば気持よさを感じるのかなど、色々と情報が入ってくる。
(興味本位で読んでみたBL系の小説で、ある程度の情報は仕入れた)
 私はもう少し手の力を強めながら扱いてみる。

 ───大分大きくなってきた。

 それに、腰が自然と動いてきている。
「うっ……あ……?」
 うっすらと目を開けた慧君を見た私は、左手の人差し指で尿道口をグリグリと弄り、扱いていた右手を離し───それよりも下に付いている袋をゆっくりと揉む。

「……うあっ、はぁっ……って、あ、あゆ……んあああぁっ!?」


 完璧に目が覚めたらしい慧君は、一瞬自分が置かれている状況に焦り声を出すも、性的快感によって甘い声を出す。
「な、なにを、うんっ……はぁ、あ、やめ……っ!」
「気持ちいい? 慧君」
「くぅっ……あっ! や、やめろ!」
「でも……すっごく気持ち良さそうだよ?」
「はぁはぁはぁ……ん、んあっ……はぁぁぁあっ!」
 手を休めず、私は慧君の顔を観察する。
 どこをどうすれば、慧君が一番いい反応をするのか、見逃さない為だ。
「くっ、そ……あゆ……んっくぅ……ぜってー許さねー!」
 顔を赤く染めながらそんな事を言われても、全く怖くない。
 私は慧君に自分の状況を正確に分かって貰おうと、彼のモノから両手を離した。少し濡れた両手を慧君の薄い胸に置き、顔を耳に近付けて囁く。
「慧君にとって、私がただの家政婦じゃないという事を、これから分からせてあげる」


 ───躰でね。


 耳たぶを強めに食みながら、右手で左の乳首を弄り、左手で再び竿を刺激する。
 そうすると、慧君は女の子のような悲鳴を上げた。
 私は耳たぶから口を離し、そのまま首筋、鎖骨、胸へと唇を滑らせていく。
「あ、あ、あ……ふぅあっ」
 乳首を、私が慧君にされるみたいに舌で舐めると───慧君のアレが硬さを増した。
 私は扱く手を更に早めながら右手で左の乳首を弄り、舌で右の乳首を乳輪の周りから舐めまわした。
「あんっ、あっ、あっ、んん……はあぁ……あ、はぁっ、はっ、はっ……んあぁぁぁっ!」
 慧君の限界が来たのか、一際高い声で叫ぶと、腰を突き上げ、左手で握っていた『慧君』がググッと大きくなった。
 その瞬間───。

 私は左手を竿の根元に滑らせ、そこをギュッと握った。

「うひゃあぁぁ!?」
 射精が出来無い苦しみに、慧君が腰を上げたまま眉間に皺を寄せる。
 私は根元を握ったまま、『慧君』の先をちょんちょんと突付く。
「うぅぅ……な、ん……で……」
「慧君、苦しい?」
「はぁ、はぁ、はぁ……う、あぁん」
「ねぇ、慧君。喘いでるだけじゃ分からないよ?」
「はぁんッ! ……くる、し……あゆ、イカせ、て……うはぁぁっ!」
 射精感が収まって来たところで根元から手を離し、竿と袋に刺激を与える事を再開する。
 私は、唇を噛み締めながら快感から逃れようとする慧君に笑いかける。 「イキたいのは分かるよ? ……でも、まだだぁ〜めっ」
 そう、まだイカせはしない。
 これからが本番なんだから。


「慧君、もっと気持よくなりたいでしょ? ───だったら、あと“コレ”を5回やるからね」
 

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